文字入力のレスポンスを改善する方法。それは・・・
3Gになってからレスポンスについての問題が明るみに出てきて、価格.comをはじめ、多くのところで「表示が遅い」などという嘆きが多く見受けられます。
特に、何かしらの機能を立ち上げたり、文字入力で予測候補を表示させるときに関しては、顕著に現れるように思えます。
原因としては、多機能化に伴い、処理能力またはソフトウェアのチューニングが追いつかなかったり、ユーザの文章作成能力の向上(単に慣れともいう)などが考えられます。
予測変換は、ボタンを押す毎にその候補が表示されるため、最近の機種では、語彙数の増加や変換ロジックの複雑化に伴い、処理に負担がかかりすぎ、結果として表示が遅くなっているのではないでしょうか?
だったら、予測変換なんて使わなければいいじゃないか!?
予測変換を使わなければ、これによる処理の負担は大幅に軽減されます。
そして、僅かにではありますが(機種にもよる)、取りこぼしの問題も解決することがあります。
しかし、かな入力(トグル、5タッチ)で1文字ずつ打つのは面倒臭い・・・・・・。
全くです。
1文字で4,5回もボタンを押さなければいけない上に、行き過ぎたり取りこぼしの激しいトグルは、キーボードに慣れた人間には、非常に不便極まりないものです。
最近の携帯は、この入力方法しかない機種もあり、いくら予測が洗練されてきているとはいえ、これでは、文字入力に不満を持つユーザへの根本的な解決には全く繋がりません。
いい加減、各メーカも少しは気づいてほしいものです。
(海外のモバイラーがスマートフォンやQWERTYキーボードを好む理由が少しながら理解できるところかもしれません)
しかし、今の大抵の機種には、この問題すら解決してしまう方法が存在するのです。
それが、2タッチ入力!!(やっぱりきたかと言わんばかりに・・・)
以前はポケベル入力と呼ばれておりましたが、メーカによっては、2タッチ方式、文字コード入力などといった呼び方もあるあの入力方式です。愛好者の間ではベル打ちとも呼ばれております。
特定の配列を覚えなければならなく、一定の習熟が必要なせいなのか、今でこそ採用機種が減ってきており、知る方は少ないかもしれません。
ですが、2ストロークで1文字打てて、高速且つ一定のリズムで変幻自在に文章作成ができるのは、携帯電話の中では、この2タッチ入力(以下、ベル打ち)だけです(W-ZERO3などのQWERTYキーボードは除く)。
2ストローク故に、取りこぼしも少なく、また1文字打ち直し・・・などという問題も、予測の表示が遅い・・・なんてことも、ベル打ちを覚えれば、大抵のことは解決するはずです。
故に、世の愛好家は好んで使っているのだと思います。
<結論:文字入力のレスポンスを解決するには・・・>
- 予測変換(※1)を「OFF」にする
- 文字入力方式を「2タッチ入力」に変更する(※2)
たったこれらを実行に移すだけです。
はじめは慣れが必要なため、少々戸惑うかもしれませんが、焦らず、かな文字から習得しましょう。
英数字や記号は後からでもいいのです。
短いサイクルでの機種変をする方は、変更の幅からトグルに落ち着くのかもしれませんが、
その他で、レスポンスでお悩みの方は、是非、ベル打ちをやってみましょう。
(一度習得すると、トグルには戻れませんよ!)
※1.ATOK搭載機では「推測変換」と呼ばれているものです。
※2.非採用の機種もあり、搭載機でも、メーカによって使い勝手が異なりますので、お気をつけ願います。
採用メーカは以下(箇条書きは、現在判明している補足事項)。
ドコモではN、P、SH、SAが採用。フリーウェアの練習アプリもあり
- NはT9もあるがSIMPUERはトグルのみ。現ドコモの機種では唯一の濁点/半濁点非対応につき、04,05による入力が必須
- Pはガイド表示付でニコタッチ(902i以降)もあり
- SH,Nは、2タッチでの英数カナ変換が使用不可、Pは予測候補に数字等が表示される
- SHはN,Pに比べて取りこぼしが少ないので、上級者にオススメ(変換は・・・聞かないで)
- モトローラのM1000では、5タップ(いわゆるトグル)の他に、2タップという似たような入力方式もあり
- D,Fはトグルの他にスロット入力があるが、2タッチではないので注意(結局は非搭載)
- 個人的にはATOK搭載のD,Fでの採用を熱望(笑)、同様の声もチラホラ・・・
auでは、CA、H、SA、T、K、SHが採用
- CA,HはW42より復活
- SAは大阪三洋のWnn搭載機のみ、同じSAでもW42SAは鳥取三洋(ATOK搭載)のため非採用
- Tは2タッチで英数カナ変換も使用可能
- KはW41Kより復活
- SHはW41SHより新規参入で、例に漏れず採用
ソフトバンクでは、SH、Tが採用
- 上記2社では、トグルは「標準方式」、2タッチは「ポケベル方式」と表記されている機種もあり
- 復帰予定のパナソニックは不明(おそらく採用の可能性もあり)
- 海外製は全面的に非採用
- WX310SA(洋ぽん)は、濁点/半濁点非対応、高速で打つと取りこぼしは後から着いてくるような感じ
- WX310J(味ぽん3)は、2タッチ入力(ポケベル入力と表記)での英数カナ変換が使用可能(問題解決のエントリもあり)
- SHは現状では非採用だが、WS003SH/WS004SH、WS007SHともに、フリーウェアの導入で使用可能
- WS007SH専用のctrlswapminiは、キーマップの変更およびニコタッチの使用も可能
- 京ぽんシリーズは非採用だが、できる方法があるという話も・・・
(余談)
ベル打ちは、真の早打ちの殆どが好んで使っており、早打ち選手権では、上位は全てベル打ちといっていいほどです。
最強クラスとなると、会話並みのスピードで打てるといわれているほどだったりします。
(最近の端末では、ここまで打てる機種は存在しませんが、2文字/秒くらいでしょうか・・・)
そんな方々は、予測変換を超えるスピードで、高速な入力を繰り出すのです。
慣れてしまえば、トグル最速といわれているauのW21Sにさえ、早打ちでは余裕で勝てると断言します!
レスポンス最速でも、トグルオンリーでは、もはや敵ではありません(言い過ぎ・・・かな?)。
しかも、jigの開発メンバは殆どがベル打ち使いという何ともすごい光景が見られるそうです。
やはり、モバイルにおける入力効率を考えるとベル打ちに行き着くのだということを証明しているのかもしれません。
真の早打ちは予測変換を使わないとも言われております。
実際に、ギネスブックで携帯早打ち世界一に輝いたシンガポール出身の当時23歳の女性は、160文字もの英文をわずか43.24秒で繰り出す神業振りです。
この女性は「入力が遅くなるために」予測入力機能は嫌いとコメントしていたと言われております。
日本でも、その文章を和文に訳した70〜80文字の早打ちを競っている記事があり、こちらでも、ベル打ち使いが猛威を振るっておりました。
個人的には、自分も使用経験のあるD505iSで(ひらがなベタ打ち、予測無しで)43秒を繰りだした方には特に敬意を表しております。
T9も、ダイアルキーの入力を最小限に抑えられ、そういった理論ではベル打ちよりも高速で打てるかもしれませんが、辞書に依存しすぎるため、変換候補に言葉がない場合はあまりにも面倒で、定型文以外ではあまり効力を発揮せず、総合的に高速で打てないことがあるという欠点を持ち合わせております(特に方言を好んで使う方々に関しては・・・)。
結局は、ベル打ちの方が、一つ一つの文字を自在に打てて、総合的に最も速く打てるのだと思います。
トグルと変換エンジンが共用できる上に、実装も比較的楽で、処理も軽いという恩恵もあるのは開発面および実用面でも非常に有利だと思います。
やはり、私には、ベル打ちが一番よく、欠かせない存在となっているようです。<参考URL>
・ギネスブック:MYCOMジャーナル 2004/08/29の記事より
160文字を43秒! 携帯電話早打ちコンテストでギネスを超える記録
http://journal.mycom.co.jp/news/2004/06/29/009.html
・国内携帯早打ち:ITmedeia +D Mobile 2004/07/08の記事より
ポケベル打ちは速かった〜携帯早打ち
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0407/08/news091.html